全く荒れない成人式があった。宮城県・南三陸町「今度は自分たちが支えになる」と誓った日

全く荒れない成人式があった。

東日本大震災で、最も被害が大きかった町の一つ”宮城県南三陸町”では、184人が成人を迎えた。

スーツや振袖姿に身を包んだ参加者たちが被災したのは、中学2年生の時。

死者・行方不明者832人、建物の約6割が全壊した。


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新成人の思い

震災当時、中学校で避難生活を送った人や、仮設住宅からスクールバスで通学した人も多い。
また、同級生たちの中には、震災後に家族とともに南三陸を離れた人もいるという。

しかし、この日は「苦しかったときを、一緒に過ごした友達と一緒に成人式を迎えたい」と遠方から参加した人もいた。

新成人を代表して挨拶した浅野さんは、誓いの言葉をこう述べている。

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私達はこの町で多くの喜びや悲しみを経験してきました。

同じ目標に向かい協力し合ったこと、同じ壁を共に乗り越えてきたこと。数え切れないほどの経験や思い出が私達を成長させてくれました。

しかし、共に過ごしてきた日々の中にも、一人一人が置かれた状況は決して同じものではありませんでした。

自分一人で抱えた孤独や不安、そして何にもぶつけることの出来なかった悔しさ。ここにいる誰もが、違った苦しみや葛藤を抱えながらここまで歩んで参りました。

そうして自分自身で乗り越えてきた壁も、一つ一つが私達の成長へと繋がっているはずです。

私達一人一人の目に映ってきた様々な景色と心に刻まれてきた光景は、これから先も決して色褪せることはないでしょう。

そしていつの日かその思い出を糧とし、経験を誇りとしていきます。

この町は決して南三陸町民だけで創られてきた町ではありません。

この町を思い、汗や涙を流してきた方々がたくさんいます。

町民の方々は、町を盛り上げることだけでなく、私達の成長を温かく見守り、常に支えて下さいました。

また、住む場所は違っていても、私達を思い、励まして下さった方々がたくさんいます。

私達はその多くの思いを繋ぎ、これからの南三陸町を新しく創り上げて参ります。

南三陸町に残った人も、離れなければならなくなった人も、南三陸町で培った経験や思い出を糧とし、これから互いに進むべき道を懸命に歩んで参ります。

多くの壁を共に乗り越えたかけがえのない仲間と、今こうして南三陸町に再び集い、新成人を迎えることができたこと、私達を大きく成長させてくれた南三陸町に感謝申し上げます。

そして何よりも、これまで私達を支え、南三陸町を創り上げてきたすべての方々に深く感謝申し上げます。

式のあと、誓いの言葉を述べた浅野さんは、「町にはまだまだ復興を遂げられていない人たちがたくさんいます。そうした人たちを支える人間になりたいと改めて思いました。」と話す。

あの日から、6年が経った今、新成人たちの目は未来を見据えていた。

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