父の「心臓」を移植した男性と、バージンロードを歩いた花嫁

昨年の夏、教会のバージンロードを笑顔で歩く花嫁の隣には、白髪の高齢男性の姿が。

彼は、10年前、花嫁の父親から、心臓の臓器移植を受けた男性でした。

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父親を失ったジェニさんと、心臓移植を待ちわびていたトーマスさん

ジェニ・ステピエン(33)さんは、アメリカ・ペンシルバニア州で結婚式を挙げることになりました。

ですが、ジェニさんには一緒にバージンロードを歩いてくれる父親がいませんでした。

10年前、彼女の父マイケル・ステピエンさんは、強盗に襲われ亡くなっていたのです。

それは、ジェニさんが23歳の時の出来事でした。

ジェニさんは悲しみに暮れながらも、家族とともに父親の臓器提供を決断しました。

その頃、ニュージャージー州の自宅で、10年近く心臓移植の機会を待っていた男性がいました。

元大学教員であり、4人の子どもの父親であるトーマスさんという男性です。

ジェニさんが臓器提供を決断してから、48時間以内にトーマスさんはその心臓を受け取りました。

2日後には歩けるようになり、10日後には帰宅、6か月後にはスキーもできるようになったといいます。

トーマスさんはジェニさんの家族へ、感謝の気持ちを伝える手紙を書きました。

その後、手紙と電話のやり取りは続きましたが、ステピエン家とトーマスさんが直接会うことはなかったといいます。

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そして10年後。

結婚が決まった時、ジェニさんの頭に浮かんだのが、今では親しみを込めて「トム」と呼ぶトーマスさんだったと、ジェニさんは話しました。

プロポーズされた時、まず最初に頭に浮かんだことの一つが『誰がバージンロードを一緒に歩いてくれるんだろう?』でした。

トムほどふさわしい人は思いつきませんでした。

婚約者の勧めもあり、ジェニさんはトーマスさんに手紙を出します。

その数日後、”結婚式に出席する”という電話がトーマスさんからかかってきたのです。

トーマスさんはジェニさんから手紙をもらった時の心境を語りました。

2か月ほど前にジェニさんから手紙をもらいました。

『私はあなたの心臓の持ち主の娘です。あなたと奥様のナンシーさんには、私の結婚式に参列していただきたい』と書いてありました。

『一緒にバージンロードを歩いてもらえたらうれしい』とも。

驚きましたよ。

彼女が父親の心臓に結婚式に出てもらいたがっているのなら、これ以上のことはないと思いました。

 

『お父さんの心臓を感じるかい?』10年越しの対面に涙

そして、結婚式当日、父親役を務めるための特別ゲストが登場します。

亡くなったマイケルさんの心臓を移植してもらった、トーマスさんでした。

トーマスさんとステピエンさんが初めて会ったのは式の前日でした。

トーマスさんはお父さんの心臓を感じるかい?」と尋ねると、

ジェニさんはトーマスさんの胸に手を当て、涙を流しながら黙って頷きました。

トーマスさんの出席を、ジェニさんだけでなく家族も喜んだといいます。

トムに一緒にバージンロードを歩いてもらうという案に、母は感動していました。

父に感謝を表すためのいい方法だと思ったようです。

結婚式は、私だけじゃなく全員にとって特別な日にしたかったんです。

また、「臓器移植は大切」というメッセージも伝えたいとジェニさんは話していました。

臓器提供は、2度目の生きるチャンスをくれます。

何にも代え難い特別な贈り物、惜しみない贈り物です。

受け取った人に必ず感謝してもらえます。

私たちは、トムが素晴らしい回復を遂げるのを目にすることができました。

そしてトムは、私たちが悲しみから立ち直るのを助けてくれました。

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